北海道には、旧石器時代からアイヌ文化期まで、約3万年間にわたる遺跡が11,801カ所確認されています(2009年10月時点)。このうち8割近くが縄文時代に関わるものと考えられ、圧倒的な数にのぼります。地域別にみると、道央から道南がその半数近くを占め、北東北との関連性が強いことが分かります。
これらの遺跡は、海岸や河岸段丘の平坦な土地で、沢や川に接した場所に多く、生活がしやすく、狩猟、漁、採集などに便利な場所で見つかっています。また、遺跡の種類には、住居跡が数多くみられる集落跡、貝殻や動物などの骨が体積した貝塚、石器などの制作を行った生産遺跡、遺体を埋葬した墳墓、大きな石を環状に配置したストーンサークル(環状列石)、それらが複合したものなど、様々なものがあり、縄文文化の奥深さを知ることができます。
国指定・道指定の史跡
縄文遺跡のうち、特に学術的価値が高く保存措置がとられているものは、国指定の11史跡(集落跡2、貝塚4、墳墓2、環状列石3)と、道指定の6史跡(集落2、墳墓2、環状列石2)があります。これらの遺跡は史跡公園として整備されているものも多いので、ぜひ足を運んで、縄文人と同じ目線で周囲の景観を見て、当時の生活を想像してみませんか。