お知らせ

2025.03.02

【縄文雪まつり2025・開催結果】ご来場ありがとうございました。

さっぽろ雪まつり開催中の2025年2月8日(土)、9日(日)、チカホ北3条交差点広場にて開催しました。
主催:北の縄文道民会議 共催:北海道、北海道縄文のまち連絡会
後援:札幌市 協力:北海道立埋蔵文化財センター、北海道中央バス㈱、縄文LOVEなみなさん
※このイベントはイオン北海道の「ほっかいどう遺産WAON」の助成により実施しました。

<目的と成果>
*世界遺産登録3周年記念として、縄文の魅力と価値を道内外の方々に紹介しました。
*各地の縄文LOVEな皆さんが結集しこの催しを作り上げ、そのネットワークを強固にしました。
*参加者同士が新たな連携や発信方法を模索し、さらに未来に向けた取組につなげる力を確認しました。
<来場者数>
2日間で1万3千400人

  


※2日間を終えて縄文LOVEなみなさんと

 

【3つの展示】お馴染みの場所で出土している人気の3体(いずれも複製)
・〈国宝〉中空土偶(愛称カックウ) :北海道最初の国宝。函館市内のじゃがいも畑から。
・〈国指定重要文化財〉動物形土偶(愛称ビビちゃん) :新千歳空港滑走路から。
・〈札幌市指定有形文化財〉札幌市N30遺跡土偶(愛称イケメン) :西区琴似駅近くから。

  


専門家の方が展示品について解説!

【わくわくマルシェ&PRブース】
会場には、クリエーターや自治体、企業等の24組によるブースが展開されました。
どのブースにも多くの方が立ち寄り、完売となった商品もたくさんありました。
《出展者》ドニワ部合同(タネダアズサ、忠太郎商店、nina、イタベリ縄文部、To.t、キムラン堂)染谷商会(半人半蛙)、縄文クリエーターズ、いるば28、縄文DOHNANプロジェクト、ナチュの森、サイエンスカフェin千歳、函館市、函館スイーツ推進協議会、遠軽町、えんがる町観光協会、白滝ジオパーク推進協議会、札幌国際大学縄文世界遺産研究室、道庁縄文世界遺産推進室、石狩振興局、渡島総合振興局、北の縄文道民会議(亜璃西社、中北薬品など)
  
*ドニワ部合同          *いるば28           *縄文クリエーターズ

    
*中北薬品           *亜璃西社           *道庁・石狩振興局

   
*函館市スイーツ推進協議会    *サイエンスカフェ in千歳     *ナチュの森

 
*遠軽町           *縄文DOHNANプロジェクト     *渡島総合振興局

 

【ぶっつづけ!縄文リレートーク】
2日間、休憩をはさまず、専門家、地域の学芸員さんなどが次々と登壇し、持ち時間30分のリレートークを行いました。合計21組の熱いトークに会場は常に満席、立ち見のお客様もいらっしゃいました。
◆1日目(2月8日)
(1)オープニング
「わくわくマルシェ」のブースから代表の方々15人がご登壇。一言PRをいただきました。
ステージに乗り切らないので、3グループに分けてご紹介しました。

 

 

(2)カックウ・イケメン・ビビちゃんのお話
道立埋蔵文化財センター 長沼孝さん
トークのトップバッター。会場はこの時点ですでに満席。
会場に展示の3体の土偶・土製品について解説いただきながら、土偶の魅力や興味深いお話をいただきました。

 

(3)オホーツクのマチから 国宝「白滝遺跡群出土品」
遠軽町埋蔵文化財センター館長 松村愉文さん
昨年指定された日本最古の国宝「北海道白滝遺跡群出土品」の黒曜石の魅力や、縄文時代よりもはるか前の旧石器時代、白滝ジオパークとその取組みについて動画を交えて解説いただきました。

 

 

(4)オホーツクのマチから なぞの古代海洋民族・オホーツク文化
北見市教育委員会 中村雄紀さん

北見市の「常呂遺跡」や網走市の「モヨロ貝塚」など、謎がたくさんの「オホーツク文化」について解説いただきました。縄文、続縄文、オホーツク文化と独特な文化が生まれた背景や特徴に、会場からたくさんの質問が寄せられました。

 

(5)世界遺産のマチから 大船遺跡と垣ノ島遺跡
函館市教育委員会 野村祐一さん

ここからは、世界遺産に登録された遺跡の学芸員さんに次々と登場いただきました。まずは函館市にある大船遺跡と垣ノ島遺跡。世界遺産の解説とともに、函館市の二つの遺跡が、1万年の気候変動に対応して、どのような暮らしをしていたのか、特徴などを解説いただきました。

 

(6)世界遺産のマチから 北海道最大のストーンサークル!鷲ノ木遺跡
森町教育委員会 片山弘喜さん

世界遺産の関連資産として位置づけられる鷲ノ木遺跡。噴火前の駒ヶ岳をシンボルとしながら祭祀場所となった巨大なストーンサークルについて、その位置づけや役割を解説いただきました。森町で出土した「トリサキ遺跡土偶」をモチーフとした手ぬぐい(染谷商会)を首にかけての登壇でした。

 

(7)みんなでお祝い!世界遺産3周年奉祝演奏
  ジャンベ・縄文太鼓奏者 茂呂剛伸さんと仲間のみなさん
ゲストとして茂呂剛伸さんとお仲間の3人が登壇。前半には詩の朗読に縄文太鼓の音色を合わせて来場者を縄文時代にいざない、また、後半には会場のみなさんとCDのプレゼント争奪の壮絶なじゃんけん大会。チカホという公共空間のため演奏には音量制限がありましたが、盛り上がりは最高潮でした。

 

(8)世界遺産のマチから ルート37が伝えるJOMONの心・北黄金貝塚
伊達市教育委員会 永谷幸人さん
内浦湾をぐるりと巡る国道37号線沿いには、北黄金貝塚や洞爺湖町の入江・高砂貝塚をはじめ、たくさんの遺跡が点在しており、縄文時代から豊かな地域であったことがわかります。また、そのうち伊達市にある北黄金貝塚の魅力を語っていただきました。

(9) 世界遺産のマチから つながる縄文シティ 入江・高砂貝塚
洞爺湖町教育委員会 角田隆志さん
昨年秋に洞爺湖町で開催された「縄文シティサミット」。全国から縄文遺跡のある都市が集まり遺跡の活用や未来への取組みについて意見交換を行いました。その準備のために住民のみなさんと様々な取組をしてきたことから、神馬実行委員長も急遽登壇し、熱い思いを伝えていただきました。

(10)世界遺産のマチから ガイダンス施設できるキウス周堤墓群
千歳市教育委員会 豊田良宏さん

キウス周堤墓群の発掘調査でわかったことや、墓抗や出土品の様子、現在整備中のガイダンス施設の概要などを、動画をまじえてわかりやすくご紹介いただきました。

 

(11)縄文クイズ
渡島総合振興局商工労働観光課 原田由佳さん、丸岡遥さん

初日の最後は、渡島総合振興局の観光担当のお二人による縄文クイズ!管内の世界遺産遺跡である大船遺跡・垣ノ島遺跡(函館市)、鷲ノ木遺跡(森町)の魅力や出土品について説明いただいた後の出題に、会場は大盛り上がり。正解者には、素敵なノベルティがあたりました。

 

◆2日目(2月9日)

(12)世界遺産だけじゃない!函館の縄文遺跡
  函館市教育委員会 野村祐一さん
2日目のトップバッターは初日にも登場した函館市。函館市には、世界遺産に登録された遺跡のほかにもたくさんの遺跡があることから、その魅力や国宝「中空土偶」はじめたくさんのユニークな出土品についてもご紹介いただきました。また、函館スイーツ推進協議会など地域での取組みもPRいただきました。

 

(13)余市町の縄文 珍品勢ぞろい!大川遺跡
  余市水産博物館 高橋美鈴さん
世界遺産に登録された遺跡以外にも、北海道には各地に興味深い遺跡がたくさんあります。今回は、余市町のかわいい、オモシロイ品々が出土した大川遺跡について、ご紹介いただきました。余市水産博物館のキャラクターにもなっている「土器じい」のモデルとなった土器も登場しました。

 

(14)江別市の縄文 マチナカの大遺跡~高砂遺跡最新情報~
江別市郷土資料館 佐藤一志さん

世界遺産に登録された遺跡以外にご紹介いただいたもう一つのマチは、札幌市のお隣・江別市。市役所のすぐ近く、高砂駅前で確認された高砂遺跡の発掘調査の様子や、大麻3遺跡で重なりあって出土した2体の土偶などについて、興味深いお話をいただきました。

 

(15)<対談> 縄文世界遺産と私たち
譽田亜紀子さん(土偶女子)× 
阿部千春先生(道庁特別研究員)

 

世界遺産登録の前から、北海道の縄文を応援してくださっていた譽田亜紀子さん(土偶女子、ライター)をゲストにお迎えし、阿部千春先生との1時間、ぶっつけ本番のトークが繰り広げられました。縄文の暮らしが私たちに教えてくれることや、自然に感謝しながらその一員として暮らす縄文人の姿など、世界遺産になった意義と私たちの生き方について、わかりやすく楽しく伝えてくださいました。

(16) N30遺跡の土偶と札幌の縄文
  札幌市埋蔵文化財センター 榊田朋広さん
札幌市西区で発見されたN30遺跡と、そこから出土した土偶(今回展示)の発掘の様子を解説いただきました。また、札幌市内に数多くある遺跡のうち、さとらんどにある遺跡や、様々な体験ができる丘珠の施設などについて紹介していただきました。

(17)THE JOMON:縄文と海
札幌国際大学縄文世界遺産研究室 越田賢一郎先生
ここからは、ヘミングウェイの小説「老人と海」になぞらえて、3人の専門家の方が登壇しました。最初は、越田先生から、縄文時代や縄文人と「海」の関係を興味深く伝えていただきました。遺跡のある場所には「海」の存在があり、縄文海進と暮らしの変化など、わかりやすいお話が満載でした。

 

 (18) THE JOMON:縄文と老人
道教育庁文化・博物館課 藤原秀樹さん

「老人と海」シリーズの2つ目のトークは、縄文時代の「老人」がテーマ。縄文人の寿命や高齢者の位置づけ、お墓の様子や出土品などから推察される「老人」の役割や北海道での特徴など、興味深いお話が次々と紹介されました。

 

(19)  THE  JOMON: 「老人と海」の狭間で
道庁縄文世界遺産推進室 村本周三さん

「老人と海」シリーズの最後は、小説の中に出てくるキーワードをもとに、縄文時代の様子を次々と紹介する練りにねったトーク。サメや塩、投網などの単語から、縄文の道具の工夫や、遺跡で発見されたものなどについて丁寧に教えていただきました。

 

(20)アートでみる環状列石
  道教育大学岩見沢校アートプロジェクト研究室 柴田尚先生
環状列石をアートの視点でアプローチ、イギリスのストーンヘンジやオークニー諸島を実際に訪れて、研究者との意見交換をしてきた柴田先生。昨年、室蘭市の旧絵柄小学校の円形校舎で実施した「石」を積むワークショップの様子も紹介されました。

(21)縄文クイズ大会
  協力:道庁縄文世界遺産推進室、道教育庁文化財・博物館課
「ぶっつづけ!リレートーク」の最後は、2日間の総括として縄文クイズ大会を行いました。道と道教育庁のみなさんに協力いただいた3択問題6問に正解した方には、マルシェで販売されていた素敵な縄文グッズをプレゼント。正解について道教育庁の舎川さんが解説してくれました。

 

(21)エンディング
  閉会の挨拶:北の縄文道民会議 代表 荒川裕生
ご来場いただいた国内外の皆さま、2日間にわたりブースで縄文をPRしてくださった皆さま、リレートークに登壇してくださった皆さまほか、すべての縄文LOVEな皆さまに感謝を申し上げました。
閉会後は、マルシェ参加者とともに、みんなで記念撮影をしました。

 

 

【会場での一コマ】
       
(上段左から)
司会者としてぶっつづけでステージを盛り上げたフリーアナウンサーの山口由美さん。
茂呂剛伸さんのステージで、大盛り上がりのじゃんけん大会
マルシェコーナーには、2日間ともたくさんの人人人。
(下段左から)
ナチュの森「縄文人パネル」と、縄文DOHNANプロジェクトの「土偶かぶりもの」は大人気。
今年から「リレートーク」のタイムキーパーが使った「残り時間うちわ」。
この事業は、イオン北海道の「ほっかいどう遺産WAON」助成を活用して実施しました。
毎年、さっぽろ雪まつり会場に登場する縄文雪像。今年は「ビビちゃん」でした。

縄文LOVEなみなさま、お疲れさまでした。

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